授業詳細情報
開設年度 2016 年度
科目コード T1M1330
授業コード T1M133001
授業科目名 物理化学III
同上英語名 Physical Chemistry III
単位数 2.0 単位
開講学科 工学部共生応用化学科Aコース (T1M)
開放区分  
担当教員 笹沼 裕二
開講時限・
講義室等
3年前期金曜4限 
工 5号棟 204教室
科目区分
詳細表
2014年入学生:
専門選択必修F20(T1M:共生応用化学科, T1M1:共生応用化学科生体関連コース, T1M2:共生応用化学科応用化学コース, T1M3:共生応用化学科環境調和コース)
シラバス
[授業の方法]
講義・演習
[受入人数]
[受講対象]
自学部他学科生 履修可,他学部生 履修可,科目等履修生 履修可;(単位の認定に関しては学生本人の所属学科の指定に従う。)
[授業概要]
ミクロカノニカル、カノニカル、グランドカノニカルアンサンブル系の平衡論的統計熱力学の基礎を講義し、演習を課する。
[目的・目標]
受講生が熱力学を分子論的に理解することを目的とする。熱平衡状態における分子状態の分布を分配関数を用いて表し、分配関数と内部エネルギー、エントロピー、自由エネルギー、化学ポテンシャルなどの熱力学諸量との関係を把握することで、古典熱力学と量子力学を統合的に理解することを目標とする。
[授業計画・授業内容]
教科書(アトキンス、物理化学下)の第16、13、17章の順序でテキストに沿って講義する。統計熱力学の基礎概念を学んだ後、分子運動の量子力学を分光学との関連で学び、それを統計力学に応用する形式で進める。授業の復習として、毎回テキストの演習問題を宿題に課す。授業後の復習に努めてほしい。
  1. 分子状態の分布(配列と重み)
  2. 分子状態の分布(分子分配関数)
  3. 内部エネルギー
  4. 統計エントロピー
  5. カノニカルアンサンブル(分配関数と熱力学関数)
  6. 前半の総括と理解の確認
  7. 量子力学の基礎
  8. 分子の回転運動
  9. 分子の振動運動
  10. 統計熱力学の応用(平均エネルギー)
  11. 熱容量と状態方程式
  12. 平衡定数の統計力学的な解釈
  13. グランドカノニカルアンサンブルの扱い(化学ポテンシャル)
  14. ギブスの相律の証明
  15. 計算化学による統計力学の扱い(分子動力学の基礎)
[キーワード]
ボルツマン分布、分配関数、内部エネルギー、統計エントロピー、分子分配関数、並進・回転・振動運動、平衡定数、化学ポテンシャル
[教科書・参考書]
全般的に、アトキンス物理化学第8版(下)16、17章、東京化学同人、分子運動については、同(上)13章。参考書:長岡洋介、「統計力学」、岩波基礎物理シリーズ7、岩波書店
[評価方法・基準]
「前半の総括と理解の確認」(評価の重み 40%)、「期末試験」(40%)、演習(宿題)(20%)の成績から判定。レポートは原則として次回の授業に提出すること。
[関連科目]
物理化学I、物理学DI、物理学DI演習、物理学EI、量子化学
[履修要件]
普遍教育科目の数学、物理化学I、物理学DI、物理学DI演習、物理学EIが履修済みで、量子化学も並行して受講することが望ましい。
[備考]
統計熱力学は「物理化学 I」等で学んだマクロスコピックな古典熱力学を分子論的に解釈するもので、化学現象の精確な理解には必須な知識である。多くの学生に受講していただきたい。オフィスアワーは特に設けないが、事前にメールで予約することが望ましい。
関連URL  
備考 

, Last modified: Tuesday, 23-Feb-2016 11:41:37 JST, syll Ver 2.80(2016-02-13) by Yas