| シラバス | - ［授業の方法］
- 講義
- ［受入人数］
- 140名
- ［受講対象］
- 科目等履修生 履修可
- ［授業概要］
- 情報伝達過程における効率性（データ圧縮）と信頼性（誤り訂正）の限界を定量的に与える，シャノン（創始者の名前）の情報理論について講義する．第4セメスターまでに習った情報数学・確率論が情報科学・情報工学でどのように役立つのかがわかるように講義する．
- ［目的・目標］
- 情報源符号化（データ圧縮）と通信路符号化（誤り訂正符号化）を理解することを目的とする．具体的には，受講生が次の事項を関連・系統づけて説明できることを目標にする．情報源符号化（データ圧縮）と通信路符号化（誤り訂正符号化），様々な情報量，情報源と通信路のモデル，情報源符号化定理，具体的な情報源符号化法，通信路符号化定理，符号の誤り訂正能力，簡単な誤り検出訂正符号（線形符号，ハミング符号）．
観点別の目標は，次の通りである．
�｜亮院ν�解：情報源符号化と通信路符号化の原理について理解できる． �∋弭諭θ獣如Ц続Δ箸覆襯┘鵐肇蹈圈次δ命�路容量の大まかな見積もりができる． �４愎粥Π嬪漾Э靴靴ぞ霾鷂刺箙羃修板命�路符号化について，一定の理解できる． �ぢ崚戞Ц造蕕譴浸�間内に限界の見積もりを計算できる． �サ伺宗ι集宗Ь霾鷂刺箙羃修板命�路符号化に関してわかり易く他者に説明できる．
- ［授業計画・授業内容］
- 情報数学・確率論の基礎を修得した後に，情報科学・情報工学の理論的基礎である情報理論について，下記の予定で講義および演習を行う．授業で用いるスライド原稿(pdf)は，授業前日に，下記の授業のホームページからダウンロード・印刷して，授業に持参することが望ましい．教科書とスライド原稿の両方を使って授業を進めるので，それらで予習を十分行っておくことが望まれる．授業中に話したことは，授業に持参したスライド原稿に適時記入していくと良いノートができるはずである．また，理解を確かめる小問を用意しており，スライド原稿に予め記載している．
- 情報理論の歴史的背景・学問的位置づけ
- 情報理論で習う情報源符号化と通信路符号化の通信における意味とそれらの具体例
- 情報源符号化を定量的に表すための，エントロピーなどの基本的な情報量の導入
- 情報源符号化（データ圧縮）を実現する符号化に要請される３つの条件とデータ圧縮の限界を示す情報源符号化定理
- 情報源符号化（データ圧縮）の基本的かつ具体的な符号化法であるシャノン・ファノ符号化とハフマン符号化
- 情報源符号化（データ圧縮）のより実際的な符号化法であるランレングス符号化とユニバーサル符号化
- 情報源符号化のまとめ
- 通信路符号化（誤り訂正符号化）のための，通信路のモデル・誤りの種類・誤り検出訂正のための冗長性の利用の導入
- 通信路符号化（誤り訂正符号化）の定量化のための，符号空間・誤り率・通信路モデルの数学的表現の導入１
- 通信路符号化（誤り訂正符号化）の定量化のための，符号空間・誤り率・通信路モデルの数学的表現の導入２
- 通信路符号化（誤り訂正符号化）の定量化のための，条件付エントロピー・相互情報量・通信路容量などの情報量の導入１
- 通信路符号化（誤り訂正符号化）の定量化のための，条件付エントロピー・相互情報量・通信路容量などの情報量の導入２
- 通信路符号化（誤り訂正符号化）の基本的かつ具体的な符号化法（パリティ検査符号・ハミング符号）
- ハミング符号の誤り検出・訂正方法・符号化と復号化の論理回路
- 通信路符号化のまとめ
- ［キーワード］
- エントロピー，情報源符号化，データ圧縮，通信路符号化，誤り訂正符号
- ［教科書・参考書］
- マルチメディア時代の情報理論（コロナ社）
- ［評価方法・基準］
- 原則として，出席回数11回以上の前提条件のもと，中間試験と期末試験で成績を評価する．前半7回の講義内で中間試験を，後半8回の講義内で期末試験を実施し，その平均が最終的な評価点になる．
- ［関連科目］
- 符号理論〔T1U047001〕
- ［履修要件］
- 確率論の基礎を修得していることが望ましい．
- ［備考］
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