授業詳細情報
開設年度 2016 年度
科目コード T1U0300
授業コード T1U030001
授業科目名 情報通信ネットワーク
同上英語名 Information and Communication Network
単位数 2.0 単位
開講学科 工学部情報画像学科 (T1U)
開放区分  
担当教員 白木 厚司
開講時限・
講義室等
3年前期火曜1限 
工 2号棟 103教室
科目区分
詳細表
2014年入学生:
専門選択必修F20(T1U:情報画像学科)
シラバス
[授業の方法]
講義
[受入人数]
120
[受講対象]
自学部他学科生 履修可;3年次,4年次
[授業概要]
各種通信ネットワークとそれを活用するための基礎となる分散処理、インターネット、プロトコルの技術が、実際にどのように使われているかを学習する。また、電話網依存からインターネット、無線ネットワークをベースとするユビキタス情報社会発展への大きな流れの中で,ITの基盤となる情報通信ネットワークとこれらの技術が、社会とどのように関わるかについても理解する。
[目的・目標]
インターネットをベースとする情報通信ネットワークが、今後も社会のインフラストラクチャとして、組織・企業生活、個人生活の両面において極めて重要な役割を果たしていくことを理解し、ITのコアとなるシステム技術および将来のユビキタスシステム技術を修得することを目標とする。
[授業計画・授業内容]
情報通信ネットワークは、今や音声通信の電話網にとって代わり、パケットデータ通信を基本とするインターネットに代表されるコンピュータネットワークが主流になっている。本講義では、コンピュータネットワークの基礎となる分散処理の基本原理、主要な通信ネットワークの動作原理を学習した後、インターネットの構造、主要なプロトコル、さらにインターネットをベースに近年急速に技術開発が進展しているマルチメディア通信、P2Pコンピューティング、コンテンツ配信、セキュリティ、無線通信によるモバイル・ユビキタスネットワークの基本方式について習得し、将来の情報通信ネットワークが生出すユビキタス情報社会への発展方向を理解する。 第1〜3回で情報画像工学実験II「ネットワーク」に関連する内容を講義し、実験と連動させることにより理解を深める。 第4〜6回で通信における情報の取り扱いについて学ぶ。 第7回以降でITのコアとなるシステム技術および将来のユビキタスシステム技術を解説する。
  1. TCP/IP (1)  −通信プロトコルの意味とその階層・体系、これまでの変遷、OSI7層モデル、  −経路制御の各種アルゴリズム(RIP/Bellman-Ford, OSPF/Dijkstra)、マルチキャスト制御のアルゴリズム(PIM-SM, SSM)とプロトコル、モバイルIP/NEMO、IPv6)
  2. TCP/IP (2) −TCPの動作原理(コネクション制御、フロー制御、輻輳制御、誤り制御、再送制御)、UDPによるマルチメディア通信、TCPのバリエーション
  3. TCP/IP (3)  −ARP, ICMP, DHCP, NAT など
  4. PHY (1)  −通信の基本原理 (サンプリング定理、量子化)  −主な変調方式、周波数と通信特性
  5. PHY (2) −多重アクセス方式 (FDMA,TDMA)
  6. PHY (3) −多重アクセス方式 (CDMA, OFDM)  −光通信
  7. 情報通信ネットワーク概論    −情報通信ネットワークの変遷と現在(回線交換からパケット交換へ、電話網からインターネットへ、有線からユビキタス無線へ、集中処理から分散処理へ)
  8. 分散処理アーキテクチャ   −一極集中型から階層分散のクライアント・サーバ型、対等分散のP2P型(hybrid P2P, pure P2P)への変遷と各形態の特徴、比較  −ネットワーク仮想化とクラウドコンピューティング
  9. 分散アルゴリズム    −同期、デッドロック、リーダ選出問題、データベースを介した分散トランザクション、重複データ同時更新制御、ACID(原子性、一貫性、独立性、持続性)などの各種分散アルゴリズム
  10. インターネットにおけるマルチメディア通信   −動画・音声の符号化方式・通信とマルチメディアQoS制御(Intserv/RSVP, Diffserv, RTP/RTCP, RTSP, SIP, MPLS)、トラフィック制御(待ち行列理論の基礎)
  11. ネットワークセキュリティ   −暗号・認証アルゴリズム(DES/AES, RSA)、ファイアウォール、不正侵入検知・防御(IDS/IPS)、ウィルス対策、ネットワークセキュリティプロトコル(IPsec, SSL/TLS, S/MIME)
  12. ネットワーク応用システム   −P2Pコンテンツ配信ネットワーク、コンテンツキャッシング、Webサービス、クラウドコンピューティング
  13. ユビキタスネットワークの種類と動作原理  −ユビキタスシステムアーキテクチャ、標準化動向  −短距離無線(RF-ID、DSRC、NFCなど)、無線PAN(Bluetooth、UWB、ZigBee、ミリ波通信)、無線LAN(IEEE802.11/b/a/g/n)、無線MAN(IEEE802.16/16e)
  14. ユビキタスネットワークの応用と今後の発展  −モバイルアドホックネットワーク、センサネットワークと省電力通信(スマートグリッド)、ホーム・情報家電ネットワーク、NGN(次世代ネットワーク)、IPTVと通信放送融合
[キーワード]
インターネット、ネットワークアーキテクチャ、ユビキタスシステム、分散処理、マルチメディア通信、プロトコル、コンピュータネットワーク
[教科書・参考書]
講義資料はWebに掲載。参考書:「インターネットプロトコル」(オーム社) 「無線通信技術大全」(リックテレコム)、「マスタリングTCP/IP入門編・応用編」(オーム社)、「情報家電ネットワークと通信放送融合」(電気学会)
[評価方法・基準]
試験(50%)、レポート(45%)、出席(5%)で評価する。
[関連科目]
情報画像工学実験II、応用数学、オペレーティングシステム、データベース、マルチメディア情報処理、ディジタル信号処理
[履修要件]
[備考]
講義日の午後をオフィスアワーとする。事前に白木まで連絡のこと。
関連URL  
備考 

, Last modified: Monday, 22-Feb-2016 11:41:41 JST, syll Ver 2.80(2016-02-13) by Yas