授業詳細情報
開設年度 2016 年度
科目コード T201026
授業コード T20102601
授業科目名 構造信頼性理論
同上英語名 Structural Reliability
単位数 2.0 単位
開講学科 工学研究科建築・都市科学専攻(建築学コース) (T211)
開放区分  
担当教員 高橋 徹
開講時限・
講義室等
前期水曜3限 
工 10号棟 208セミナー室
科目区分
詳細表
2016年入学生:
選択科目S30(T211:工学研究科建築学コース(前期), T212:工学研究科都市環境システムコース(前期), T221:工学研究科デザイン科学コース(前期), T231:工学研究科機械系コース(前期), T232:工学研究科電気電子系コース(前期), T233:工学研究科メディカルシステムコース(前期), T241:工学研究科共生応用化学コース(前期))
シラバス
[授業の方法]
講義
[受入人数]
20人
[受講対象]
[授業概要]
建築構造に作用する地震力,風圧力,積雪荷重などの設計荷重とこれらを確率的に捉える考え方の基礎,及び確率論に基づく建築構造物の信頼性設計法の考え方,これに基づく荷重耐力計数設計法などについて述べる。
[目的・目標]
性能規定型設計の下では設計者自らが設計水準とはどうあるべきかについて深く考察し、施主に説明できるようにしておく必要がある。この講義ではそれらの助けとなる諸理論について概説し、自学週による演習も加えて、説明能力を身につけることを目的とする。
[授業計画・授業内容]
初期の数回は統計学の初歩の確認から入り、ウォーミングアップした後に、極値統計学、二次モーメント法、システム信頼性などの各論に入っていく。
  1. ガイダンス:許容応力度設計と限界状態設計法の概念について理解する。
  2. 確率統計の基礎1:集合, 平均, 分散, 標準偏差, 変動係数, 相関, 回帰直線などの意味と活用法を理解する。
  3. 確率統計の基礎2:確率密度関数と累積分布関数, 中心極限定理, 正規分布などの理論と応用を理解する。
  4. 確率統計の基礎3:対数正規分布、その他の分布、Taylor展開などの理論と応用を理解する。
  5. 極値統計学:Gumbel分布、Fréhet分布、Weibull分布、再現期間とT年最大値などについて理解する。
  6. 破壊確率と限界状態関数、信頼性指標の意味と活用法について理解する。
  7. 二次モーメント法1:限界状態関数が線形かつ相関のない場合について理解し、計算できるようになる。
  8. 二次モーメント法2:限界状態関数が非線形で相関のない場合について理解し、計算できるようになる。
  9. 二次モーメント法3:相関がある場合について理解し、計算できるようになる。
  10. システム信頼性:直列系と並列系の意味と実構造物との対応について理解し、破壊確率を計算できるようになる。
  11. 荷重の設定法その1:雪、風、地震の考え方について理解し、モデル化できるようになる。
  12. 荷重の設定法その2:荷重組合せ理論とTurkstra則について理解し、計算できるようになる。
  13. 目標水準設定法1:規定の輸入の歴史、キャリブレーションの意義について理解する。
  14. 目標水準設定法2:社会の合意形成過程とSDによる推定例について理解する。
  15. 近年の事例:耐震強度偽装問題など近年の事例を例題に構造信頼性の確保のための課題についてディスカッションする。
[キーワード]
信頼性理論,極値統計学,限界状態設計法 Reliability Theory, Statistics of Extremes, Limit State Design
[教科書・参考書]
A.H-S. Ang, W.H. Tang著,伊藤学,亀田弘行 訳:土木・建築のための確率・統計の基礎,丸善(1977) A.H-S. Ang, W.H. Tang著,伊藤学,亀田弘行ほか訳:土木・建築のための確率・統計の応用,丸善(1988) R.E. Melchers: Structural Reliability Analysis and Prediction (Second Edition), John Wiley & Sons (1999) 柴田明徳:確率的手法による構造安全性の解析,森北出版(2005)
[評価方法・基準]
毎回出題するそれぞれの内容に関するレポートと授業中のディスカッションをもとに評価を行う。
[関連科目]
[履修要件]
[備考]
関連URL  
備考 

, Last modified: Wednesday, 23-Mar-2016 23:00:48 JST, syll Ver 2.80(2016-02-13) by Yas